CHUO REPORT会社案内・CSR-環境レポート
社員座談会
「全員創意」&全員Challengeでステークホルダーの期待に応えていく
中期経営計画の実現、またステークホルダーからの期待へ応えていくために挑戦していることなどについて、営業/研究開発/生産/物流各領域の社員が集まり、座談会を開催いたしました。
栗原 裕紀(研究開発本部 研究開発部)
新素材の開発をメインに担当
望月 和朗(生産・技術本部 山梨工場)
山梨工場にて主に成型分野責任者
染谷 和則(営業本部 事業推進部)
市場分析、販売支援、研究+生産技術+営業連携による事業推進などを担当
竹内 紀子(物流・購買本部 製販管理部)
物流費削減と業務効率化に向けた物流全般のデータ管理などを担当
左から栗原さん、望月さん、染谷さん、竹内さん
それぞれの立場・目線から捉えた中央化学の競争優位性とはどのような点ですか?
栗原研究開発本部に所属する私は現在、新素材の開発をメインとしています。具体的には、新素材開発の計画立案⇒ラボ試作⇒評価⇒方針決めを繰り返しトライし、試作評価の良好なものは生産機を用いてスケールアップ試験へ移行します。そこで生産可能と判断されたものが、関係部署との細かい連携の上、上市に至ります。そういった中では中国拠点との連携機会も多いのですが、日本の素材を中国に展開したり、中国で製造するタルク原料を改良してもらって日本で試験を行うなど、研究開発面で中国との連携は大きな強みとなっています。
望月私は現在、生産・技術本部の山梨工場にて主に成型分野に携わっています。特定のユーザー様では2社購買で取引されており、そうしたユーザー様の中から当社製品は品質が安定しているとのご評価を頂くことができています。それが生産・販売についての大きな自信となり、会社全体としての確固たる強さ、またお客様からの信頼獲得に繋がっていると考えています。
染谷現在私は営業本部の管理職として、製品開発や営業サイドへの販売支援等に主に従事しています。先にお話が出たように、その中では中国拠点とのやり取りも含まれるのですが、コスト競争力や技術力、中国市場に集まる世界中のトレンド情報の活用など、企画・開発から販売支援まで横断的に携わる立場からしても、中国事業の展開は他社にはない、当社ならではの競争優位性になっていると考えています。
竹内現在私は物流・購買本部に所属し、物流費削減と業務効率化に向けた物流全般のデータ管理、分析及び可視化、ツールの作成、変動費予算策定と予実分析などに携わっています。物流面においては、センコーグループの一員としての総合物流力が大きな強みとなっています。一例ですが、当社だけで車両が足りなかった場合、当社製品はとても軽いものが多いので、重量は重いけれども荷台スペースには余裕がある飲料関係と一緒に運ぶことができないか等の検討をセンコーグループと連携し進めています。
会社が掲げる中期経営計画「Challenge 2028」の下で、それぞれどのようなことにチャレンジしていますか?
竹内2028年度までの11億円の合理化実現に向けて、作り過ぎや不動在庫抑制を含む徹底した在庫管理による経費削減や、横持運賃(生産工場から販売エリアへの物流輸送費)の削減等に努めています。特に横持運賃の削減に関しては、品揃えを含めてこれまで各拠点に任せていたものを本社での一元化とすることにより、輸送効率化とムダのない品揃えの実現を目指しています。
望月ヒヤリ・ハット活動等を軸に、労働災害0(ゼロ)を目指しています。特にヒヤリ・ハット活動においては、現場での「気づき」を声に出して共有することを重視しており、現場作業者の危険に対する感度向上や、危険箇所の抽出・改善に一丸となって取り組んでいます。またもう1つ、工場に与えられたテーマである合理化・省人化に向けては、変わることなく技能の継承というものを大切にしながら、生産ラインの生産品目変更による金型交換作業の省力化や、新規自動設備の導入を進めています。
染谷環境対応の目玉として紙容器を事業化してから約2年になるのですが、営業サイドとしても、紙容器の取り扱いに対する知識や経験値がまだ不足していると率直に捉えています。これからのビジネスの中で紙容器の位置付けを明確に示すことで、環境配慮を志向するお客様への選択肢の一つとしての認知を広め、環境対応で業界No.1を目指す中央化学の大きな柱として紙容器事業を成長させたいと思います。
栗原現行中計で新製品売上の更なる積み増しが計画される中で現在、中国の工場と連携をとり大型新素材の開発を進めています。そこにおいては当然リサイクル性という視点、そして市場の声・ニーズの取り込みが重要なものとなります。これからも営業部隊の皆さんと連携を図り、素材開発を正しい方向へ適宜調整しながら進めていきたいと考えています。そして先に申し上げたように問題なく安定生産へと繋げ、売上増に貢献していけたらと思っています。
仕事を通じて感じるやりがいや働きがいについて教えてください。
染谷新たな紙事業推進のためにこれまでの経験を活かしつつ、新たな知識習得であったり市場ニーズ把握、製品開発、販促・営業支援など能動的に活動できるところに、やりがいや働きがいを感じます。また仕事柄、部門を横断した対話の機会が多いのですが、部門横断的に色々な対話をしながらそういった一連の活動の先に、他社にはない当社として競争優位性が打ち出るような製品が生まれ、その製品がお客様のニーズを満たし、お客様の課題解決につなげることができた時には更に大きな喜びを感じています。
栗原新素材開発において、複雑な試作を繰り返し、本生産実機を用いた試作試験を計画通り完了できた時は、時間をかけて事前打合せや準備をして良かったと充実感を得るとともに、次につなげようという意気込みを持てます。
望月製造現場は、まだまだ大なり小なり人力で行う作業や何度もやり直しをする作業があり、不効率な面が存在するのも率直な事実です。そうした作業を無くす、良くするための現場作業者との打ち合わせを経て作業の効率化・改善を成し遂げた時の一緒に働く仲間と共有する達成感は働きがいと言えると思います。また、工場の生産ラインは1ラインで多種多様な形状の製品を生産しており、自動ライン(無人ライン)を確立する上ではハードルが上がります。そうしたハードルを前に対応する設備を考え、メーカーと打ち合わせ、ラインとして運用が確立した時にも、やりがいと安心感が生まれています。
竹内外注生産品の入庫場所を販売エリアの最寄り物流へ直納する形とし、また輸入製品のコンテナを開梱する受入場所を変更することで、横持運賃や入出庫料の削減を進めることができました。中期経営計画目標の11億円の合理化実現に向けては小さな施策かもしれませんが、私にとっては大きな達成感がありました。これからも一つひとつの取り組みを着実に積み重ねていきたいと思います。
キャリアアップや多様な働き方に対する支援制度をどのように活用していますか?
栗原センコーグループの研修に参加させていただいています。年度前半開催の第一部では、後輩や周囲にやる気を起こさせるコミュニケーションのポイントや、問題の原因を深掘りしていくロジックツリーという手法を学ぶことができました。普段考えないことを学び、業務の上で考える手段を増やすことができたと感じています。年度後半の第二部ではより具体的な内容となり、実務で活かしていきたいと考えています。
望月究極的に言えば、労働災害0が当たり前の工場づくりを目指しています。その中で特に重要なポイントとして捉えているのが、働いている人一人ひとりが常に安全に対して高い意識を持ち、常に改善することです。働いている人の安全に対する意識というものは目に見えるものではありませんが、現場で危険を見つけて現場で改善する取り組みは、安全に対する意識向上に資するものとして着実に効果を発揮しています。その証左として、現場での安全安心活動が活発化してきていることを嬉しく感じると共に、工場現場に従事する彼ら彼女らを大変頼もしく思う次第です。

竹内現在、統合管理ツールを用いてデータベースを作成し、それを基に生産数量や生産のタイミング等の提案を行っている状況にあります。今後、そこでのヒトによる分析・判断を取り除き、AIを使ってより高精度な未来予想ができるよう、センコーユニバーシティのデータサイエンス研修に参加して、物流予測の可視化や予測に影響する要因抽出が可能なdotData(AIツール)の習得を目指しています。労働人口の減少に歯止めが効かない中、AIツールによる各拠点業務の簡素化は必須のテーマと考えます。また率直に言って、当社のDX環境はやや見劣りする部分があるのも事実です。これからAIツールの活用方法の習得及び導入を進めていくことで、高精度な生産計画や、適正な物量による保管スペースの効率化等の実現を目指したいと考えています。
望月当社では、フレックスタイム制度が導入されたり、子育てと仕事の両立に関する諸制度が整っているなど、働きやすい職場づくりを目的とした取り組みが相応に充実しています。しかし、職場自体がそれらを活用できる環境になっていなければ何ら意味はありません。このような観点の下、工場では育休の間、生産人数が減少しても問題が起きぬよう、週単位で生産工程を確認して優先停止号機を決め、臨機応変に稼働できるラインを定めています。これにより、現場作業者の負荷を減らすと共に、育休を取りやすい環境を整えています。
どのような時に社是の「全員創意」や「働きやすさ」を感じますか?
染谷これまでの当社はどちらかというとトップダウン的な企業文化にあったのですが、ここにきて最近では望月さんがお話されたように体制・制度面も大きく変わり、若い人たちにとって非常に働きやすい環境や風土になってきたのではないかと率直に感じています。なお私は、紙容器開発や新素材といった新しいチャレンジを行う事業推進部の中で働いているのですが、若い同僚たちは決して上からの指示待ちではなく、各自が能動的に色々な意見を出すことができています。その中から良いアイデアについてはすぐ取り入れるようなスタンスで組織を回し、まさに「全員創意」を実践している状況にあると言えます。勿論、経験値に基づいて判断しなければならない部分もあります。その点に留意しながら、アイデア取り入れ後の効果検証も皆でしっかりと行い、「全員創意」の実効性向上を図っているところでもあります。
栗原今、新しいプロジェクトの中で難しいことにトライしている真っ只中にあるのですが、そうした難関をクリアすべく、研究/生産/営業など関係部署を中心とした会社全体のコミュニケーションがとても増えてきていると感じています。こちらもまさに「全員創意」でより団結力が上がってきていることを実感しています。
望月生産現場の「全員創意」には、当然女性社員も含まれます。腕力では男性社員が勝る部分がありますが、同じ立場で活躍しています。昨今では、以前と比較して多くの女性が工場の業務に携わっており、工場現場の改善に大いに貢献しています。今後は男女問わず誰もが安全に働けるよう、負荷の高い重労働は作業改善し、快適な職場環境を作り上げることが新たな目標になっています。
竹内染谷さんから働きやすい環境や風土変化についてお話しが出ましたが、そういった観点から私の方では、部活動の再開を評価点として挙げておきたいと思います。私は陸上部と、街道を歩く会に所属しているのですが、普段接することがない他部署の方と交流できるようになりました。また、物流・購買本部では公式キャラクターであるトレーマンをワインポイントに入れたポロシャツを作成し、ユニフォームとして毎日着用しています。社員のみなさんにも好評です。

染谷フォトコンテスト、カレンダー、ネクタイ、ピンバッジ、ぬいぐるみなど、トレーマンがインナーブランディングの中で積極的に扱われるようになり、以前にも増して会社の雰囲気も明るくなってきましたよね。他方、当社は人びとの生活に密着した食品包装容器を生産しているにも関わらず、一般生活者における認知が低いことを大変もったいなく思っています。当社の名前は知らないけれども、この日本に住む大多数の方々が間違いなく当社製品を手にされている計算になる訳でもあり、トレーマンを活用した販促支援など、当社のアウターブランディングへも積極的に取り組んでいきたいと考えています。
望月工場でもフォトコンテストのテーマや構図などの話題で現場が盛り上がっている様子が伺えます。工場内の現場発表資料等にも、トレーマンが頻繁に登場するようになってきました。このような取り組みが続くことにより、トレーマンきっかけで働く社員に愛社精神がより芽吹けば良いかなと考えています。

安全・安心の確保に向けて、研究開発現場・製造現場ではどのような取り組みを行っていますか?
栗原今、新しいプロジェクトの中で難しいことにトライしている真っ只中にあるのですが、そうした難関をクリアすべく、研究/生産/営業など関係部署を中心とした会社全体のコミュニケーションがとても増えてきていると感じています。こちらもまさに「全員創意」でより団結力が上がってきていることを実感しています。
望月究極的に言えば、労働災害0が当たり前の工場づくりを目指しています。その中で特に重要なポイントとして捉えているのが、働いている人一人ひとりが常に安全に対して高い意識を持ち、常に改善することです。働いている人の安全に対する意識というものは目に見えるものではありませんが、現場で危険を見つけて現場で改善する取り組みは、安全に対する意識向上に資するものとして着実に効果を発揮しています。その証左として、現場での安全安心活動が活発化してきていることを嬉しく感じると共に、工場現場に従事する彼ら彼女らを大変頼もしく思う次第です。

今後の抱負をお聞かせください。
栗原時代に合った素材開発、環境負荷が少ない素材、単身世帯や共働き向けの冷食向け素材、リサイクル性に優れた素材などが引き続き求められています。光沢や柄、透明性などの容器の見栄えの良さも根強く要求されており、それら期待に添える素材開発に努めていく所存です。性能とコストと生産性を踏まえた開発となり、大変な一面もありますが、食品容器に何が求められているかアンテナを巡らせつつ、原料情報や製造手段など関する新しい情報を常にまとい、開発の糧としていきます。また現在は、これからの中央化学を担うとも言える大型の新素材開発の真っ最中にあるのですが、上市後の拡販を見据え、その新素材を安定的に生産できる技術確立にも注力してまいります。
望月お客様に安心してご使用いただける製品が、信用のおける製品となり、会社の信用や信頼、評価へと繋がります。これからも品質クレーム0そして労災0をトップ・プライオリティとしながら、日々の生産活動に努めてまいります。また、環境配慮型の新素材を世に送り出すことが当社に求められ、期待されているものであることをしっかりと認識し、開発された新素材・新製品の需要が高まり生産量が増加した時にでも、効率的に、安定して生産できるよう準備し、工夫するのが現場に求められる力です。生産体制の一層の整備や強化に努めてまいります。
竹内物流2024年問題や働き方改革の改正によって、今まで走行できていた距離が急に走れなくなったという事象が過去にありました。そして最近では人件費のみならず様々な要因で物流費の高騰が懸念される状況です。今後に向けては、営業部門とより一層密に協業しながら輸配送効率を図り、お客様のご注文を分析して配送頻度の最適化を提案していく予定です。それにより、サービスの品質は一定のレベルを維持しながらドライバーの負担軽減やCO2排出量削減に貢献できたらと考えています。
染谷一見すると当社はBtoB企業に捉えられるかもしれませんが、事業の本質的観点から言えば、当社はBtoBtoC企業と表することができるでしょう。つまりは、当社が、最終消費者のお困り事解決や安全・安心で美味しい楽しい食生活に資する素材・製品を開発・販売することが、すなわち販売代理店様、流通業様といった当社製品を利用してビジネスをされている企業様にとってのメリットになるのです。会社は社会の公器と表されることがあります。私たち中央化学としても、社会が抱える課題というものに対して、しっかりと改善提案をし続けたり、社会課題解決に資する価値ある製品提案に努めてまいりたいと考えています。その代表格が、先に栗原さんのお話から出た現在開発中の新素材でもあります。またこの新素材問わず、チームワークを重んじながら製品開発進める中で、新たな知識、考え方、社内外コミュニケーションなど社会との接点を深め、企業価値向上につなげていくことが自身の成長にも通じるとも考えています。自身の成長と会社としての成長の好循環を上手く回しながら、ステークホルダーの皆様方の期待に応えてまいりたいと考える次第です。
